オオクワガタの飼い方の注意点 (成虫編)




オオクワガタ飼育で、これをやってしまってはクワガタの寿命が縮んだり、
死んだりしてしまうといった事をまとめてみました。



 1.1ケースに1ペアずつ飼う
 2.樹皮や木片などを必ず入れる。
 3.クワガタがゼリーのカップにささってないか見る。
 4.脱走に注意。
 5.エサは昆虫ゼリー。
 6.春先のエサのやり忘れに注意。
 7.ペアリング時は喧嘩に注意。
 8.メスの産卵時の喧嘩に注意。
 9.メスの産卵後も注意。
10.夏場のケース内の蒸れに注意。
11.越冬の乾燥に注意。




補足
1.オオクワガタのオスは、顎を使って喧嘩しますので基本的に1ケースに1ペアずつ飼います。
2.オオクワガタやヒラタクワガタなど越冬するクワガタは、体に厚みがなく平べったいので転倒するとそのままでは起き上がれずもがき疲れて死んでしまいます。そのため、起き上がるための足場として樹皮や木片を入れておきます。なるべく大き目の物を選んでまんべんなく入れて入れておきます。
3.ゼリーの中身が少ない時に、まれにオスの顎がカップを突き抜けて抜けなくなってしまう事があります。特に冬場は致命的になる可能性が高くなります。(下の写真参照)この場合「ペコンパコ」と音がしますので、何か異音がクワガタのケースから聞こえてくるとケースを調べるようにすれば気がつきます。(下の写真はカップに顎が刺さったクワガタです。)
 
4.クワガタのメスにはガブト虫と違って顎があるため蓋をカジって脱走しますので、マットから蓋までクワガタが立っても足が蓋に届かない程度に距離を空けます。また、オスの場合は蓋をカジって脱走はしませんが顎が、蓋に刺さったままになりそのままにして置くと転倒死同様の理由で死んでしまいます。(下の写真は蓋に顎が刺さったクワガタです。)
 
5.昔はクワカブのエサといえば砂糖水やスイカでしたが、それらのエサは下痢を起こし寿命が短くなるらしいです。エサは昆虫ゼリーを与えます。様々なメーカーから昆虫ゼリーが売られているので、色々試してみると良いでいしょう。バナナやりんごも良いらしいのですが、これらは逆に水分が少し足りないらしいので、他に水分を与えないといけないらしいです。(私は昆虫ゼリー以外はほとんど与えていないので、正直バナナやりんごの事はよく分かりません。)
6.オオクワガタはシーズン中なら多少エサをやり忘れても大丈夫らしいのですが、冬場はエサをとらずほとんど動かずに越冬しますので体力を消耗してしまいます。ですので、越冬から目覚めた時にエサをやり忘れると致命的になる可能性が高くなります。何時頃クワガタが越冬から目覚めるかは、気温やクワガタの個体差により詳しくは分かりません。私の場合、ブリードに慣れていないのと部屋の温度が高いという理由で冬場もエサを入れています。その場合の昆虫ゼリーは高タンパク高カロリーの物は腐りやすいので、通常の腐りにくい物を入れます。(下の左の写真の様に、ゼリーの蓋を十字に切って与えれば、ゼリーのもちがよくなります。右の写真は越冬から目覚めたクワガタがマットを彫った跡です。ある程度マットが湿っている場合は跡がハッキリでます。一応、クワガタが活動している目安にはなりますが、あくまで目安ですので参考程度に考えた方がいいと思います。)
 
7.オオクワガタの場合はペアの喧嘩はほとんどないのですが、まれに相性が悪く喧嘩をして相手を死に追いやる場合があるようです。大き目のケースで、いざという時の為の樹皮など隠れる場所多目に入れたり、エサ皿を2つ用意したり、喧嘩をしていないか頻繁にチェックすれば最悪の結果は避けられます。エサ皿の裏など2頭同時に仲良く隠れているようなら問題は無いと思っていいでしょう。尚、この頃から産卵後までクワガタに体力を付けるため、エサは高タンパク高カロリーの栄養価の高いゼリーを与えます。
8.オオクワガタは、産卵木をカジって穴を開け産卵しては木屑で埋めるといった産卵をするため、産卵は時間がかかり重労働になります。この場合にオオクワガタのオスは、メスの産卵の邪魔になるため、オスとメスが喧嘩になる場合があるようです。ですので、メスの産卵が始まった場合、メスに産卵に専念させるため、又、無用なトラブルを避けるためにオスは別のケースに移します。(クワガタが産卵に入ると、コツコツなどの音が聞こえます。産卵しているかどうか、下の左の写真の様にケースの側面や裏を見れば分かります。メスがカジった後は大抵色の違う木屑がでます。下の右の写真は割り出し時の産卵木です。手前部分は私が割った部分で、中央部はメスが産卵した部分でメスに木屑で埋めなおされています。)
 
9.メスは産卵時に体力をかなり消耗します。特に「動物性たんぱく質」が不足します。この時にオスと同居させていると、最悪の場合オスを殺してオスの体から「動物性たんぱく質」を摂取しようとします。ですので、メスの産卵後しばらくは、オスと別居させたままにして、動物性たんぱく質入りの高タンパク高カロリーの栄養価の高いゼリーを与えます。又、クワガタのメスは幼虫も食べてしまいますので、メスの産卵が済みましたらメスと卵が産み付けられた産卵木を別々にする必要があります。
10.夏場の暑い時期にケース内が蒸れる状態が続くと中のクワガタ等が弱ったり最悪の場合クワガタが死んだりするので夏場にケース内が蒸れ続ける場合はケース内の喚起が十分に行われるよう気を付けます。
11.オオクワガタは乾燥にたいへん強い生き物で、越冬中1ヶ月間乾燥させた状態でも生きる事ができるらしいのですが、私の場合、情け無い事に越冬中に加湿をし忘れた為にクワガタが死んでしまいました。条件次第で大丈夫な場合もあるみたいですが、私の場合は加湿は欠かさず行います。蓋の間に穴を開けたコンビニ袋を挟んでいる場合は、簡単に乾燥する事はありません。




最後に。

このページでは、幼虫の事は書かず成虫の事にのみ書いていますので注意してください。また、その他してはいけない事に、夏場に気温が高くなる所にクワガタを飼育しているケースを置いたり、クワガタを避難させずにバルサンなど殺虫剤などを焚くといった事もあるという事に注意してください。